生命保険

あれば便利とか、もしも何かあったらという気持ちを前面にしている商品の代表として、生命保険があると思います。生命保険に入る人は、病気になったり、入院、手術をしたり、死亡したりという、いつあるかわからないことの保障のために入ります。しかしそれを利用するのはいったいどれくらいの確率があるでしょう。

私もバブルの頃は高額の保険に入っていました。でも今は0といっていいくらい解約してしまいました。なぜかというと、基本的に20年くらいのスパンで見たときに、1回も保障をしてもらったことがないからです。そしてこれからどんな病気になっていくらかかるかを考えても、入院して手術し他としても、期間的に10日くらいとか、手術代で100万払うか払わないかと考えると、その時にその金額があればいいのであって、絶対に保険で全額払ってもらわなければならないというものではないからです。

その時に必要なだけお金があれば、別に保険に入る必要はまったくありません。全額払ってもらえると思う気持ちがあるから、本質がどうであっても、入る人には価値があるように感じるのです。


この話は、生命保険屋さんは迷惑な話です。でもこれに対してそうではないと言い返して納得させてくれた生命保険屋さんは誰一人いません。たった一人だけ、でも本当に必要なものだけは入ってくださいねと言った人がいました。

本当に必要な保険というのは、自分が死んでしまった時に、自分の収入で生活している家族が当面の間困らないお金を残すことです。それはどれくらいの期間で、どれくらいの金額なのかは、その人にとってレベルがちがいます。これが生命保険の本質ではないでしょうか。

あれば便利というのは、心の満足でしかありません。しかし余りお金のない人までもが、この本質をわからないまま、不安感を意識させられて入っているのが非常に多いように思います。


損害保険については、その人の実体験から必要性を感じて入っていると思います。私もそうです。特に交通事故は、いつ起きてもおかしくありません。火事はどうでしょう。実は火災保険も、以前はそれ相当の金額をかけていました。しかし実際には火事にはめったになりません。これも本質を考えました。そして火事になって家が全焼してしまった時に、いくらかかるのかを試算してみました。服から家財から全て新しく買ったとして、それも自分の価値観で贅沢をしても、かけていた金額よりもはるかに少ない金額にしかなりませんでした。焼けてなくなってしまったものを、全てお金に換えると考えると保険屋さんが喜ぶ金額になりますが、本来生活を困らない状態に戻すと考えるとちがうものになります。またいざ何かあった時にどうなるかというと、掛けている保障金額を文句なしにもらえると思っていると、減価償却だとか状況だとか色々な条件の下に減額になることもあります。

また保険会社によっては、出来るだけ払いたくないという意思を示してくるところもあります。昔、交通事故でクルマがほとんど全損してしまった時、保険に入っているから大丈夫と思っていたら、その保障金額の5分の1くらいの査定を最初にされたことがあります。代理店から見てもあまりにひどかったので、追求していくと最終的には補償額の半分近くまで行きましたが、それでも無駄な保険だったとしか思えませんでした。



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