一人ひとりの買い上げはすべてちがう


お買い物にこられるすべてのお客様は、皆さんちがう価値観を持っています。この価値観はどこから来るかというと、日々の生活の積み重ねから来ているのです。

朝起きて、朝食を食べ、学校や会社へ行き、勉強仕事をし、その間に昼食を食べ、終わって家に帰る。帰るまでにもどこかへ寄り道をしたり、買い物をしたり、好きなことをし、夕食を食べ、寝るまでの団欒があり、そして就寝。この繰り返しがあり、それはまた日々全く同じではありません。基本的な生活パターンがあり、それに変化をつけた積み重ねであると思います。

この繰り返しにより、論理的に考えて行動しなくても、自然に次は何をする動くことが出来ています。自分の行動を振り返ってみてください。何かやる前に、いちいち論理的に考えているでしょうか。やることを決めると、その一部始終を箇条書きに整理しなくても行動しています。それをやること、結果がどうであったかなど、全て直感で決めているのです。そしてこの直感こそ、あなたにとっての価値観そのものであるといえます。

人はまた、自分の価値観を中心に生きています。そしてまた他人もこの価値観で生きているという勘違いもしていることが多いと思います。自分とちがうことをしたり、言ったりしている人を、おかしい、何でそう考えるのかと思うことは、多くあると思います。関係する人とは、ちがう価値観でいては求める結果が出てきません。そのために話し合いをし、コンセンサスを得ようとします。お互いの価値観をぶつけあうときに、お互いに自分は正しいと思っているので、自分の価値観を強要しようともしているのではないでしょうか。基本的に全ての人の価値観は、それぞれちがっているのです。しかし家族は、生活のリズムが同じであるため、価値観の基本は共通しています。それが味覚や金銭感覚など、似たものを持っています。同じ職場の仲間にも、ある程度の共通価値観はあります。それで無ければやっていけませんものね。

価値観も感性もちがうので、毎日の食も千差万別。全てのお客様は、基本的に全てちがうものをその日に食べているはずです。試食販売などで、メニューとか良いと思うと、それを食べる人も増えているのも事実です。その日の天気や気温によっても、その人が今まで何を食べてきたか、そのときの気持ちによってイメージするメニューはちがいます。メニューだけでなく、同じメニューであっても、素材がちがっていることもあります。カレーを例にしても、使っている肉が牛、豚、鶏、シーフードなどあり、ルーもさらっとしたタイプ、とろっとしたタイプ、甘口、辛口とバリエーションもおいしい基準もちがいます。

これらの価値観は、年齢によっても大きく変わってきます。自分の味覚や嗜好も、年をとるに従い少しづつ変化していると思います。

このように、お客様の価値観、味覚、感性など、全てちがうということをしっかり認識しなければ、品揃えの方向も絞ることは出来ません。そして勝手に品揃えをしても、それは自己満足になる可能性も高くなってしまうということを理解しなければなりません。

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